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香川『教育』を読む会 報告ブログ

教育に関しての総合月刊誌『教育(かもがわ出版)』を読む会を、月一回、丸亀と高松で行っています。このブログでは会の活動や報告、告知などを公開しています。雑誌『教育』についてはこちらをご参照ください。http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/jyanru/zashi_kyoiku.html

香川『教育』を読む会3月例会報告(名称変更しました)

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 教育に関しての総合月刊誌『教育(かもがわ出版)』を読む会を香川県で開始しましております。今月で二回目。早速、雑誌『教育』の2016年4月号(かもがわ出版・3月10日発売)の49頁、「『教育』読者の会」のページに紹介いただきました。編集部の皆さん、ありがとうございます。

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 今回は、前回参加された方の尽力や、『教育』誌面上での紹介などもあったせいか、前回参加ができなかった方と新たに参加いただいた方あわせて、六名の方が参加くださいました。
 発足して二回目の講読の会ですが、今回は、311以降の震災、福島の避難解除がどのような問題をはらんでいたのか、学校教育の課題は何かなど、東日本震災のその後に注目する誌面の特集もあり、実際に被災地に研修や交流で訪問された方が参加くださって、意見交換が前回以上に深まりました。
 またもう一つの特集である、地域や郷土愛というものを教育実践でどのようにアプローチするのか、そういったに関しても実際に取り組まれたご自身の実践の報告(琴平町)や、高松市内の香川県内のいくつかの話題になっている地域の取り組みなどどのような現状があるかなどの情報共有もなされるなど、こちらの話題でも紙面の記事をもとに身近な実践や地域の課題を交えた意見交換が行えたと思います。(3月例会を実施した日時や会場情報は以下の通りです)。
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 また、この会で、実際には高松エリアと香川県中西部、交互に例会を持つということで、名称を「香川『教育』を読む会」と正式に改称いたしました。したがってブログのタイトルも修正したいと思います。私としては、漠然と、自分の街の名前を付けて『教育』を読む会を行えればとの気持ちで「丸亀」と付けてみたのですが、香川県では今までにない試みでありかつ参加者の方も高松エリアの方が多数おり、活動会場も香川県内2拠点でしばらくは行うことなど、メンバーと話し合い「香川『教育』を読む会」がふさわしいということになりました。
 また、次回4月例会以降は、当面、第三水曜(19時から21時)で例会を実施することになりました。したがって4月例会は2016年4月20日(水)、5月例会は5月18日(水)の開催予定としております。
以下3月例会の報告を致します。
・3月例会の日程
  日程:2016年3月15日19時~21時
  会場: 香川県教育会館 特別会議室
 (住所:香川県高松市西宝町2丁目6番40号)
  会場サイト:http://wwwe.pikara.ne.jp/musehall/
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 今回、ご参加いただいた方は、私と、香川県内の公立高校、私立高校教員の方、特別支援学校教員の方、中学校教員で香川県国民教育研究所などでご活躍されている方、高松市で社会教育にかかわるお仕事をされながら現在では県内のボランティア活動の支援やESDの活動支援などに取り組まれている方など、前回参加者に加えさらに二名の方合わせて、六名で、前回以上に非常にバラエティーに富んだ方々に集まっていただきました。

 3月号の誌面の内容をざっと紹介し、今回はその内容の共有より、論文や記事で取り上げられているテーマに即して、参加者の方が課題と感じた論点を話していただいたり、意見交換をしたりということが中心になりました。私としては、読書会としての活動の中で、こうした論点や各自が想起されたことについての意見交換を重視したいと思っており、むしろ未読の参加者が改めて会の終了後にバックナンバーや個別の記事を読んでみようというような気にさせる会になることも大事ではないかと思っているのですが、そういった意味では、誌面の内容をふまえつつも、参加者の発話や論点で肉付けをしていく交流の会になったかと思います。 

 

 会の中では、前回同様、私の方で簡単に2016年3月号の誌面の内容の概説を紹介し、参加者の論点と意見交換など交流の時間では、色々な交流がさらに行われました。以下はその交流で出された論点です。

 ・実際に被災後に福島県を訪れた際、現地の方との交流の過程で、「復興」を急ぐ観点から地域の様々な課題が残っているにもかかわらず半ば強引に学校を再開させるように感じられる地域が存在していたり、被災から何年もたっているのに除染残土の問題で日々苦悩されている方の存在、もともと地域であった「海の人」と「山の人」の考えの違いのようなものが被災後更にそれが大きくなったというようなことを知った。

岩手県陸前高田市の高校の方から、学校施設などが遺体安置所になっていたりして、遺族の方などを学校の職員の方も案内するなどのことをされていたことを知った。地域の遺体と向きあったり遺族の方の悲痛な表情を前に学校職員の方々もいろいろな意味で被災後に心労になった時期があったことを知った。

・311以降、東北における日本の地域の課題や、経済発展の裏で抱えてきた原発の問題が存在していることが露呈され、それをどのように見ていくのか、また学校教育でどうその問題に向き合うのか、そういった転機に成ったように思う。また一方で震災後の課題、解決しきれない地域の課題や人々の分断のような状況もあり、そういったことが学校現場に反映している点もあるのではないか。

被災後に福島を訪れたとき現地の保育士の方と交流する機会があり、保育を建物外で行えない苦悩や、食べものにたいしての配慮など、原発問題以後の保育実践での課題を知ることができた。

・地域のことをテーマにする場合や、被災地で様々に得た知見を共有しようとするときに、今回の誌面のように、地域の課題と学校教育であるとか、被災前の地域課題と震災後であるとか、ある程度の広がりの中で課題を模索するような姿勢も必要ではないかと思う。共有する人が「自分」で考えて自身の課題につなげるような教育実践の必要を感じる。とくに被災地からの教訓を学ぶという際に、「防災」という観点は重要ではあるが、技術論的な視点で誤解されるようなことでは伝わりきれていない点があるように感じる。

・特集2の「地域に行き、地域をつくる」の誌面から、自分がこれまで取り組んできた実践を励まされているように感じた。今後も、地域のキーパーソンや地域おこし協力隊の人々ともつながって、生徒の学習活動の広がりが反映させられているようなことを実感できる取組にしていきたい。

・最近よく聞く、地方創生の文脈や、居住している高松市内の地域の取り組みや課題など、色々と情報を得たいと感じた。

・地域を見る際に、観光などの先進地ではそのイメージによって町の課題が対象化しづらい場合もあるが、むしろ多様な街の状況を反映した取組や学習実践の可能性を追求したい。

・改めて被災と地域をテーマとした今回の誌面で、自分の課題として取り組んでいくというESD的な課題認識が共通課題とされていることを感じた。また一方で生活綴り方実践のような日本でこれまで取り組まれてきた活動が現在どのように受け継がれていきつつあるのか、その点にも関心がわいた。

・生活綴り方の現在という時に、山形の佐藤藤三郎氏の取り組みや、長野県の恵那の実践など、いくつかの取り組みを自分でも振返ってみたい。

 

などなど、興味深い議論や実践交流ができました。

被災地の取り組みを教育実践に組み込んだ参加者の方がいて、また次回以降でもその取り組みの紹介などを今後していくということで、そういった点でも誌面の論点が深まる会となりました。

 

当面は、丸亀市周辺と高松市周辺、交互に一ヶ月毎行うこととしました。したがって次回は会場は未定ですが、香川県中西部(坂出・宇多津・丸亀のどこか)で開催する予定です。

 

 

次回予定は以下の通りです。会場は未定なので決まり次第また更新過去のブログに追記いたします。 

4月例会

日程:2016年4月20日(水)19時~21時
会場: 未定(香川県中西部)

5月例会

日程:2016年5月18日(水)19時~21時
会場: 未定(高松市内)

問合せ 中俣保志(香川短期大学) メール:kjcjugyo0000@gmail.com

 

雑誌教育についてはこちら↓

http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/jyanru/zashi_kyoiku.html

 

最後に当日議論の中で話題となった著作のamazonリンクなどを参考文献としてはっておきます。

 

 

3・11と教育改革 (講座 教育実践と教育学の再生)

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遠野物語・山の人生 (岩波文庫)

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三陸海岸大津波 (文春文庫)

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震災編集者:東北の小さな出版社・荒蝦夷の5年間

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ずぶん(自分)のあだま(頭)で考えろ―私が「山びこ学校」で学んだこと

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農山村は消滅しない (岩波新書)

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地方消滅の罠: 「増田レポート」と人口減少社会の正体 (ちくま新書)

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